2009年10月11日日曜日

第 6 話 お城の結婚式

お城では、盛大な結婚式が挙げられていました。
黒ライオンと、白い雌ライオンが、ひな壇に立っていました。

ファンファーレが鳴ると、
塔の上から、白鷺が舞い降り、
式場へ飛んできました。

白鷺は、翼に1本だけ、
銀色の羽を持っていました。
白鷺から、その1本が抜きとられ、
花嫁に差しだされました。

つぎに、黄金色の小箱がもってこられました。
フタを開けると、
銀のハサミと、銀の針と糸がでてきました。

花嫁は、ハサミで糸を切り、
針に通すと、
銀の羽を、自らのベールに縫いつけました。

もう一度、ファンファーレが、盛大に鳴り響きました。
黒ライオンと、白い雌ライオンは、
並んで、遠くに目をやりました。

窓の外に、海岸が見え、
そこから、大きな船が出ていくところでした。
2人は、それをずっと、見つめていました。
船が視界から消えると、
さらにもう一度、ファンファーレが鳴りました。

お祝いの言葉をのべる人々が、2人を取り囲みました。
人々は、花嫁のベールに縫いつけられた、銀の羽を、
ひとりひとり触らせてもらい、
幸せにあやかろうとしました。

なごやかな雰囲気のなかで、
結婚式は夜半までつづきました。